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<ねむりのコラム No.56><br />
社会の時間と身体の時間

<ねむりのコラム No.56>
社会の時間と身体の時間

わたしたちの身体のリズムは、意外なものから影響を受けています。
実は、朝の何気ない会話が、1日のはじまりのリズムを整えてくれていることがわかってきました。朝、人と会話をすることで、わたしたちは多くのメリットを得ているのです。

ひとつは、覚醒度が上がること。
人の話しを一方的に聞くだけのときには、時々眠気が起こりますが、話す方の側が居眠りをすることはありませんね。人は、積極的に話すことで目が覚めます。
イギリスのアフターヌーンティーの習慣は、お茶をしながら会話を楽しむというもので、午後の眠気を避けるために、とても有効な方法なのです。
紅茶にはカフェインが含まれているため、会話との相乗効果によって覚醒度が上がるというわけです。日本の三時のおやつも、それに似ていますね。

もうひとつは、「社会的接触」により身体のリズムの調整が行われること。
人とかかわることを「社会的接触」といいますが、社会的接触は体内時計の調節に大切なことがわかってきています。
社会的接触は、海外での時差ボケの解消に役立つことが知られています。現地時刻に合わせて食事をとったり、外に出で日光を浴びるだけでなく、人と接触することもとても重要です。
人ごみの中にいるだけでなく、会話をすることでより有効になります。

逆に、社会と関わりがもてなくなることで、わたしたちは身体のリズムを乱してしまうことも問題です。
不登校の学生や独居老人の方も、社会的接触が充分行われず、身体のリズムを崩し、精神的にも肉体的にも健康から遠のいてしまうことがわかっています。
人間は群れで生きている動物です。
健康は、社会との関係性にも左右されるのですね。

<ねむりのコラム No.55><br />
認知症は眠って予防する

<ねむりのコラム No.55>
認知症は眠って予防する

近頃、認知症の話題が絶えませんね。家族への迷惑を考えると、誰にとっても、本当にかかりたくない病気のひとつと言えるでしょう。

さて、この認知症、睡眠と深い関係も解明されはじめています。
なんと、眠っている間に、うまく老廃物が排出されず残ってしまうと、認知症を引き起こす可能性があるというのです。わたしたちの脳というのは、活動している間は温度が上がり、体積が少し大きくなることをご存知ですか?

そして、眠っている間は逆に、温度は下がり、体積も小さくなります。実は、この体積が小さくなったときを狙って、脳の老廃物は排出されるのです。

睡眠時間が不足すると、この排出が充分となされずに、認知症と大きく関係するアミロイドベータたんぱく質が脳に残ってしまうということです。人間の身体には、老廃物を運搬して排出する機能を持つ、リンパというものがあります。
最近はデトックスなどで、認知度も高くなった身体のしくみですが、このリンパが脳には存在しないのです。デトックスは、身体だけでなく脳にも必要なのですね!

ヒトの眠りは、よりよく生きるために進化してきたと考えられていますが、現代の技術の発展や生活環境や生活習慣が変革するスピードは、尋常ではありません。ひと昔に比べても、脳で処理をしなければならない情報が、とてつもなく多くなり、脳の処理能力も相当アップしないといけなくなっているのでしょう。ヒトが長く眠らないといけないのは、そんな大きな負荷のかかっている脳を効率よく休ませるためだといえます。

長く眠れない時には、昼間の短い仮眠も効果的です。ある研究では、認知症の発症率が5分の1に減ったという結果が出ています。
しっかり眠って、認知症を予防しましょう!

<ねむりのコラム No.54><br />
夜には妖精が来る?

<ねむりのコラム No.54>
夜には妖精が来る?

妖精は、超自然力を持つ生き物として、イギリスを中心にヨーロッパの人々に親しまれてきました。日本では、「カッパ」のような存在になるのでしょうか。姿は見えないのに、その存在が信じられている個性的なキャラクターたちです。

そんな妖精の中には、やさしく眠りに導いてくれる妖精と、いつまでも起きていると恐ろしい姿で襲いに来る妖精がいます。
スコットランドの「ウィー・ウィリー・ウィンキー」は『マザーグース』の歌に登場する、やさしい妖精のひとりです。

”ウィー・ウィリー・ウィンキーが街を駆け回る
寝間着姿で階段を上がったり下がったり
窓をたたいてさけんでいる
「もう8時だよ、子どもたちはみんなベッドに入ったかい?」“

この歌には、子どもを早く寝かしつけたい母親の気持ちが託されているようですよね。
ほかにも、ランカシャーの「ビリー・ウィンカー」、アンデルセンの童話に登場する「オール・ルゲイエ」も、ぐずって寝ない子どもたちをやさしく寝かしつけてくれる眠りの妖精です。

一方、なかなか寝ない子どもをしつけるため、親が考え出した恐ろしい妖精がいます。
イギリスでは「子ども部屋のボギー」といいます。けむくじゃらで熊のような「バッグ・ベア」はボギーの代表。「寝ないとバッグが来ますよ」と脅かしながら、何とか子どもを夢の世界へ誘います。
ドイツでは眠りの精の「砂男」。子どもたちの目の中に砂を投げ入れ、まぶたを閉じるまで上に座ったり、まぶたを噛むというのです。

その強い思いから妖精を生んでしまうほどに、子どもを寝かせることは、全世界共通、悩ましいものなのですね。

<ねむりのコラム No.53><br />
ヒトはどうして眠るの?

<ねむりのコラム No.53>
ヒトはどうして眠るの?

わたしたちヒトは、どうして眠るんだろう?
なんて、これまでに一度くらいは、皆さんも考えたことがあるでしょう。
その答えは、本当のところ、わかっていません。ただ、動物は起き続けていたら、死んでしまうということはわかっています。

睡眠をとることで、わたしたちは様々な「回復」を実現しています。身体機能や脳機能が良い状態を保てるように、機能が落ちた時に睡眠をとって、もとの良い状態に回復するのです。

睡眠は、ホメオスタシス(恒常性)機能を持っています。足りなくなれば補うために、さまざまな仕掛けをして、何とか眠らせるようにします。
マイクロスリープという言葉を聞いたことがあるかと思いますが、本当に睡眠が足りなくなると、ヒトは、自分が眠ったと気づかないほど短い時間だけ眠りに落ちるのです。

さて、ヒトの三大欲求について、皆さんも聞いたことがありますよね?食欲、性欲、そして睡眠欲・・・すべて、種が生き残るためにプログラミングされた欲求です。

お気づきのとおり、これらの欲求には、すべて快感がともないます。実はこの快感、人類の進化の過程で後からついてきたのではないか、という説が有力なんです。
快感を得るために、ヒトはこれらの三大欲求を満たそうとすることで、動物としての進化の道筋をつくっていくように仕組まれているのです。

ヒトの睡眠は、とても高度な休息機能と考えられています。これを積極的にとるためにも、眠りは心地よいものでないといけなかったわけですね。

睡眠による快感、それこそがまさに快眠。
皆さんは、日々、そんな快感を得られていますか?

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